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日本最大のカルデラ湖

CALDERA

火山活動によって生まれた屈斜路(くっしゃろ)カルデラは、日本一大きいカルデラです。東西に約26km、南北に約20kmという大きさは、世界有数の規模を誇るカルデラです。ちなみに日本のなかで2番目に大きいのは阿蘇のカルデラです。

屈斜路湖の景色。

カルデラとは、火山活動によってできた凹地のことを言います。屈斜路のカルデラは、約3万年前に激しい火山の噴火活動の後、火山が円形に陥没するという激しい地殻の変動がありました。この陥没した地形を屈斜路カルデラといい屈斜路湖の原型となりました。今日、屈斜路湖は屈斜路カルデラの西側のおよそ半分を占めており、カルデラ湖としては日本最大です。

高台から望む広大な屈斜路湖。

屈斜路の語源は、アイヌ語で湖や沼の出口を意味する「クッチャロ(のど元)」に由来します。屈斜路湖は釧路川の源流にあたります。屈斜路湖から流れ出した釧路川が、やがて釧路湿原のなかを通っていきます。釧路川の源流部は、屈斜路湖からカヌーなどで下ることもでき、原生林の生い茂る森と透明度の高い川の水が織りなす、美しい景色に浸ることができます。

火山活動から生まれた湖だけあって、湖畔には多くの温泉が湧出し、野趣あふれる露天風呂が点在しています。温泉に入ることもまた、このカルデラを味わう楽しみのひとつです。屈斜路湖は巨大な湖にもかかわらず水がとても美しいことも、特徴のひとつです。水源の8割が湧き水であるとも言われています。この大きくきれいな湖を前に、湖畔のキャンプ場で過ごす時間も、特別な体験となります。

湖畔のいたるところで湧出する温泉。

屈斜路カルデラの東側には摩周カルデラがあります。摩周カルデラは約7千年前の噴火活動により形成された比較的新しいカルデラです。摩周湖がそのカルデラを満たしていますが、摩周湖はその色を「摩周ブルー」とも呼ばれ、日本一の透明度を誇る湖です。

摩周湖と屈斜路湖をつなぐMKTは、全てのハイカーに素晴らしい景観を見せてくれるでしょう。

カルデラ湖が並ぶ地形。屈斜路湖(左)と摩周湖(右)。